ビットコインの本質は、ブロックチェーンではなく「デザイン」だ

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ビットコインの仕組みを紐解くに当たり、常々感じるのが、「なんて素晴らしくデザインされたシステムなんだろう」ということです。

従来にデザインされたシステムは全て、人の手によって管理されてきました。どんなに秀逸に設計されたプログラムであっても、その運営や管理を行うのは人間です。

当然のごとく、システムが巨大化すればするほど、運営・管理にかかるコストは増えます。特に管理する負担が大きくなるのがセキュリティに関するもので、価値の高いデータを保有する企業ほど外部からの攻撃を受けやすくなります。

ハッカーの目的が金銭であれ、社会的な動乱であれ、資産を保有していて影響力が強い企業は狙われやすいということです。

しかし、ビットコインという決済システムは、こういった従来的にデザインされたシステムとは根本的に異なります。利用者が増えれば増えるほど、ハッカーが攻撃しようと思わなくなるように設計されているのです。

これは一体どういうことなのでしょうか?順を追って説明していきたいと思います。

※この記事では、ビットコインの仕組みついての詳細な説明は省きます。気になる方は、こちらのエントリーを参考にしてください。

なぜビットコインは乗っ取られないのか

なぜビットコインを攻撃しようというインセンティブが生まれにくいのか。その理由を知るために、押さえなくてはならないポイントが2つあります。

  1. ビットコインの取引は、世界中の参加者(マイナー)が行う計算競争によってのみ承認されていて、その競争に勝った人は報酬としてビットコインをもらえる
  2. 取引の不正が可能になった途端、これまで築き上げてきたビットコイン価値はゼロになる

まず、ビットコインの取引は、世界中で行われている計算競争によってのみ承認されます。これは同時に、もし悪意のある人が不正を行おうとすれば、世界中の競争相手に勝たなければならないということを意味します。

しかも一回や二回勝つだけではダメで、理論上は総取引の50%以上の勝ち星を上げないといけません。世界には、この計算競争に勝つために「工場」まで建設して競争に参加している企業がたくさん存在します。

そこまでコストをかけても、わずか数%の勝ち星しか上げられないほど熾烈な競争が繰り広げられているのです。それほど激しい競争環境で悪意のあるハッカーが50%以上もの勝ち星を上げるのは、ほぼ不可能だと言えます。

邪魔するよりも参加する方が得

もし仮に「あなた」が、最強の計算機を使えるような状況にあると想像してみてください。強力な計算機を持っていて大量の電力を消費できるような環境です。

おそらく「あなた」は、ビットコインを攻撃するためにこの資源を使おう!とはならないでしょう。「この資源で競争に参加して稼ごう」「そしたら毎月1000万円の利益になるぞー」と考えるはずです。

なぜなら、不正を働くために多大なコストを支払うよりも、正しいことを行うためにコストを支払う方が「儲かる」からです。さらに、この傾向はビットコインの持つ特殊な性質によってより強力になります。

もし万が一、不正を行うことができた場合、みんなが安心してビットコインを利用できなくなります。その途端に、これまで積み上げてきた通貨としての信頼が水泡に帰し、ビットコインの価値はゼロになってしまうのです。

「ビットコインを乗っ取って我が物にしてやろう」というハッカーが、50%を上回る計算力を使ってビットコインを乗っ取ったとしても、それができた瞬間にビットコインの持つ価値はゼロになる。

これではお金をドブに捨てているようなものです。よほどビットコインに恨みがあって、「大金を捨ててでもビットコインを潰したい」という人でないと、そんなことはしないでしょう。

利用者が増えるほどセキュリティが強化される


Network externality = ネットワーク外部性, Strength of security = セキュリティの強度

このグラフでは、左軸にネットワーク外部性、右軸にセキュリティの強度が表されています。利用者が増えれば増えるほど、セキュリティの強度が上がるということです。

不正が可能になった途端に価値がゼロになるというビットコインの性質上、利用者が増えるということは、「誰か一人がズルをしたせいで、自分が持つ資産の価値がゼロになるのは嫌だ」と思う人が増えるということを意味します。

このような環境では、利用者に”この価値を保とう”=”ズルをしようとしているやつからビットコインを守ろう”というインセンティブが働くので、利用者の数はビットコインのセキュリティに直結しやすいのです。

まとめ

  1. 邪魔をするぐらいなら、計算競争に参加した方が儲かるように報酬システムがデザインされている
  2. ハッカー vs 利用者全員という構図が生まれるようにデザインされているので、利用者が増えるほどセキュリティが強化される。

このように、ビットコインのシステムは、利用者が増えるほどセキュリティが強化されるようにデザインされています。

ビットコインの価値を議論する上でよく話題にあげられる「ブロックチェーン」は、その一端を担っているに過ぎません。ぼくは「参加者のインセンティブをうまくデザインしていることこそが、ビットコインの本質的な価値なのではないか」と考えています。

今、このシステムをアップデートして、より広範囲に応用していこうという取り組みが世界中で行われています。例えば、イーサリアム(Ethereum)が目指すスマートコントラクトの世界。アイオタ(IOTA)が目指すIoTの世界などです。

これらはブロックチェーンを利用・応用した仕組みだと言われていますが、実はその根底にあるのは、ビットコインが持つデザインなのかもしれません。

今回は、ビットコインの仕組みについて少しでも理解を深めたいという思いから、この記事を書きました。最後までお読みになっていただいき、ありがとうございます!

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