世界最大の電脳都市「深セン」滞在レポート

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深セン滞在記 5/15~5/18

はじめに

 まずはじめに、今回、ぼくの個人的な活動をクラウドファンディングで支援してくださった方々に、この場を借りてあらためてお礼を言いたいと思う。Facebookのグループ内での議論も非常に有益なものになった。単純に意見をもらえるのが楽しく、参加してくれた人たちの行動に何度も驚かされた。

 名もない若者に対してお金を出すことや、忙しい中で意見を書いてもらうことのハードルの高さを考えると、感謝の気持ちとともに、世界には自分が知らないすごい人たちがたくさんいるんだなぁと感じた。

 一方で、今年の初めに「論理だけで物事を決めない」という内容の記事を書き、その通りに生きていこうと決めていた。にもかかわらず、今回クラウドファンディング行うにあたって、ぼくは「いま知っている人たち」の協力の範囲内でしか物事を判断していなかったように思う。「会ったこともない人たちの支援」という論理外の出来事を想定して意思決定ができなかったのである。

 おそらく、「こんな利己的な活動が知らない人に受けいれられるわけがない」「バカにされるかも」と無意識で考えてしまっていたのかもしれない。
だが実際はそうではなかったので、ぼくは大きく間違っていた。この点はとても反省している。クラウドファンディングで学んだこと。


 今回の深センでの滞在は、華強北(ファーチャン・ペイ)という電脳街を中心に以下3つのことに焦点をあてて取材を行った。

  • 山寨文化について(パクリ文化)
  • モバイル決済が浸透した社会について
  • 現地で働く人々について

 移動の関係で実際に活動できたのは約2日間。短い時間ではあったが、かなり濃密な経験ができた。このレポートでは現地で感じたことを、中国や深センに関する書籍や記事を参照しながら紹介していく。

 個人的にもっとも関心があったのが、モバイル決済の分野について。「スマホで決済をする習慣」が社会に与えるインパクトはとても大きなものだと感じた。

 ぼくには専門的な知識や文章力がないので、至らない点や間違った予想などがあるとは思う。

 しかし、できるだけわかりやすく簡潔にまとめようと努力したので、ぜひ最後まで読んでみてほしい。

中国の山寨文化について

 山寨(シャンザイ)とは、中国語で真似るという意味を持つ単語である。山寨という言葉は知らなくても、中国は偽物をよく作るというイメージを持っている人は多いのではないか。

 一時期、明らかに偽物だとわかるクオリティのディズニーランドが話題になったが、あれも中国の山寨文化を表す一例である。

 中国が他国を圧倒するほどの内需を持っていることや、多くの産業(特にIT産業)で政府の保護を受けていることが、中国の山寨文化を形成している大きな要因だと思われる。

 中国政府はGoogleやFacebookなどの海外のサービスを通信規制によって使えなくしている。

 そのおかげで、アリババやテンセントやバイドゥなどの中華IT企業が、前述の米IT企業に淘汰されることなく中国内で隆盛を極めている。参照http://www.huawei.com/jp/publications/huawave/21/hw-474833-hw_474803-449577-449579-hw_474808

 米国に覇権を取られまいとする中国政府の抵抗が中華IT企業の躍進を可能にしているのである。本来、ネットワーク外部性の観点から考えると、同じサービスでそれら巨大企業に後発で勝つことは難しい。

 だが、大きな内需と中国政府のIT鎖国は「真似して成功」を可能にするのである。

 これは中国の山寨文化を説明する大きな要因であるとぼくは考えている。

華強北という巨大な電子市場

 深セン最大の電化街である華強北。ここに約数百店舗のマイクロ商店が軒を連ねる華強電子世界という電子市場がある。

 ここでは、100個単位からの注文しか受け付けない開発者向けの商店やガジェットなどを取り扱う観光客向けの商店まで様々な店が並ぶ。

 

滞在中、何度も足を運んだのだが、「これが山寨か」と感じるガジェットに沢山触れることができた。

 Goproを模倣したアクションカメラから、クリスティアーノ・ロナウドが宣伝するシックスパッドを模倣したものまで様々。面白いのは、これらの製品が「ちょっと似ているな」のレベルではなく「完全にパクっている」レベルの模倣をしていることだ。百聞は一見に如かず、まずは画像を見てみてほしい。

 試しに、このアクションカメラを購入してみると、充実した同梱物に驚かされた。しっかりとした箱に防水用のケースまで、カメラの機能表示は日本語も含めて7カ国語に対応していた。値段も3000円までのものが多く、とても安い。

 それだけ深センではアクションカメラがコモディティ化してしまっているということなのだろう。※市場参入時に、高付加価値を持っていた商品の市場価値が低下し、一般的な商品になること。

 以前、天使度の高い製品と悪魔度の高い製品(模倣の容易さの度合いを表す表現)という考え方を聞いたことがあるが、Goproのアクションカメラは天使度の高い製品だったと言える。

 素晴らしい製品だったが模倣が容易であったために、山寨文化が根付いている深センでは似たような製品が大量に出回ってしまった。価格は限界まで下がり、Goproを扱うWoodman Labs社が廉価版の製品を出すまでにいたったのである。

寛容な社会の姿

 日本で生活していると、このようなパクリ文化はなかなか受け入れられずらいものだと思う。いいイメージを抱いている人はあまりいないだろう。ぼくもそのようなイメージを抱いていた。しかし今、非常に軽くではあるが中国の山寨文化に触れてみて、そういったイメージは変わった。

 彼らは政府や企業に対する信頼が日本人ほど強くない。最終的に自分の身は自分で守らなければいけないという意識が根付いていて、家族(血縁)の絆が非常に強い。

 中国が法治国家ではなく人治国家だという意見を耳にすることもある。裁判などでは過去の判例にあまり沿わない結論が出ることもよくあるのだという。参照:http://www.chinabusiness-headline.com/2015/06/44216/

 製品やサービスは、国や大企業によって完全に保証されているものではなく、自分で選定する責任が伴っているのである。

 日本で政治家や大企業が不正を働いていたことが発覚すれば、大きな問題になってしまうだろう。しかし、中国では「またか」で済まされてしまうことも多い。

 ぼくが見た限りでは、警官ですら歩道を赤信号でも横断していた。行列に並んでいてもどんどん横から抜かされる。間違いなく日本よりも寛容な社会なのだ。

(写真:方々から注文が飛び交っても冷静に対応する店員)

規制の緩さがイノベーションを加速させる

 もちろん、そのぶん住みにくい社会になってしまうのだが、このような環境は技術革新などを起こしやすくする。

 思いついたアイデアをすぐに実行に移せるからだ。日本だと、まず最初に批判や問題を回避しようとしてしまうだろう。

 合議制によってできるだけリスクを回避して物事を進めようとしてしまうのである。東芝やシャープなど日本の大企業が中国のエレクトロニクス企業に圧倒されてしまったのは、そういった背景もあるのではないかと想像できる。

 深センのハードウェアスタートアップでは、立ち話で生まれたアイデアを次の日には作り始め、数週間後には製品のプロトタイプが完成していたりするそうだ。

 そうやって出来上がった製品をクラウドファンディングで公表して資金や購入者を集める。このスピーディーな生態系がベンチャー企業や新しい製品を日々輩出しているのである。参照 https://newspicks.com/news/1903403/body/?ref=search

 そんな深センの起業家で個人的に面白いと思うのが、今急成長しているモバイル家電メーカーAnkerを創業した陽萌(スティーブン・ヤン)だ。彼は、それまで勤めていたGoogle社を退社して深センで起業した。

(画像:http://technews.tw/2016/01/03/amazon-chinese-seller-anker-in-us-market/

 彼は、日本のニュースメディアのインタビューの中でこう答えている。

「一つの商品の開発には、半年から1年間ほどかかっている。もっと研究開発などを手掛けるエンジニアを増やしたい」

 彼の発言からは、日本の大手家電メーカーとのスピード感に対する意識の差が読み取れる。「数ヶ月から半年という短い期間で新しい製品を出したい」というのは圧巻だ。

 深センには、山寨王と言われるAppleがiPadを発表してからわずか60日で、インテル製の山寨iPadを作ってしまった発明家もいる。

 このように、リバースエンジニアリング(分解)をのものを規制することはできないので、深センに限らず、世界的に技術の独占は機能しなくなっていると言える。

パクリ文化の是非

 このように、社会全体として(消費者目線で)考えると、素晴らしい手法や製品がパクられる環境はいいことなのかもしれない。無論、パクられる側の立場からすればたまったものではないだろう。

 ぼく自身、たまに出る「盗用」「丸パクリ」なんかのニュースなんかをみるといい気持ちはしない。

 しかし、基本的にパクリ製品が市場に出回るのは、パクられる側の製品が市場で人気を得てからである。

 後発で同じ商品を作ろうと思えば、オリジナル商品に規模の経済性が働き、それより安く同品質の製品を作れることはない。なので、そもそもオリジナルと山寨製品は競合しないことが多いのだという。

 そういった意見を聞いてなるほどなと思った。後発のパクリがオリジナルを超えるのはとても難しいことなのだろう。

 加えて、それを作る人々の熱意も違うはずだ。自分たちが考えて作った製品と、他の人が作った製品とでは、製作に対するモチベーションでも大きな差があるだろう。

 それに関しては、高須さんの著書「メイカーズのエコシステム 新しいモノづくりがとまらない。」に詳しく書かれていたので紹介しておく。

 HAXほか深圳のメイカーたちは、こういう後追い製品、コピー製品を一概に否定していない。というか、「経済的にメリットがあるなら発生するし、特許や商標のような制度で守る方法もグローバル化した時代だとうまく機能しないことが多い。だからむしろ、どういうものがコピーされやすい /されづらいかを学んだうえで、インターネット上に価値があるからコピーされづらい、あるいはオープンソースにしても価値があるようなプロジェクトをやるべきだ」と考えているようで、よく華強北の街をうろついては面白いものの情報を交換している。引用:http://amzn.asia/89W0iQ7

 深センのようにパクられて当然の環境で、サービスを展開したり、製品を開発したりしていくのに重要なのはスピードである。

 パクリ製品が乱立するまでの間に自社のオリジナル製品をどこまで市場に認知させるかの勝負。そんな環境では日本との間にスピード感の差が生まれるのは当然だなと思った。

 「日本の3年はシリコンバレーの3ヶ月、深センの3週間」というのは単なる誇張ではないということが感じ取れた。

 このように、中国の山寨文化とは、これまでぼくがイメージしていたものとは大きく異なっていて、その環境を知ってからダメな文化だとは思えなくなった。
もちろん、安全性や知的財産などの問題はあるのだろうが、それが社会の活力になっているのもまた事実なのである。

 Yコンビネーターのキャサー・ユニス氏も深センに関して聞かれたインタビューでこう答えている

「とてもシリコンバレーっぽい考え方でしょうが、規制が少なければ少ないほどいい。なぜ規制が良くないかと言うと、市場の動きに追いつけないから。だからいつも後追いになってしまう。規制は最低限ですべて市場に任せればいい。市場は敏感に変化に対応できます。なぜなら、皆がより多く稼ぎたいからです。」引用 https://newspicks.com/news/1913415/body

(画像: http://jp.techcrunch.com/2017/01/12/tctokyo-tcom/

 規制は暮らしやすさを担保するものではあるが、新しいものが生まれる土壌を育まないのである。

 まさにリバタリアンの考え方なのだが、シリコンバレーで数々のベンチャー投資に成功してきたユニス氏の意見である。尊重すべき点はあるだろう。

 なにもこの意見を全て鵜呑みにしようと言っているわけではない。ただ、今の日本社会はあまりに閉鎖的すぎる。「盗用」「パクリ」に過剰なアレルギーを持っているように感じるのだ。

 これからの時代、このような価値観を受け入れないと日本はアジアで取り残されてしまうだろう。

 では、どうやったら日本にこういった価値観を浸透させられるのだろう。これだけ少子高齢化が進んでいる国で「寛容な社会!」と叫ぶだけでは意味がない。

 「寛容さ」という価値観を人々に根付かせるには、移民の流入や規制緩和を進めることも必要だろう。若くて意欲の高い移民に来てもらって若者の人口比率を上げるのである。
(深センもまた、改革開放経済の過程で外部より労働人口が流入して都市が形成されたので中国で最も移民が多い都市だ)

 何か新しい技術やサービスが出て来たときに、それを規制するのではなく受け入れやすくなる仕組みを作る。

 既存の規制がそういった新しいサービスの普及を邪魔しているのなら、規制緩和を行うような体制を作ることが必要だと思う。

 人材の流動性を高めるために解雇規制の緩和なども重要だろう。

 ベーシックインカムのようなシンプルな社会保障制度を導入し、しがらみのないフラットな社会を目指していくことも求められると思う。

モバイル決済の普及について

今回の滞在では、騰訊社(テンセント社)が提供するWehcat Payというサービスを利用した。

中国の銀行口座からの入金しかできないので、事前に日本に住む中国人の友人から人民元を送金してもらっていた。

今回は、香港国際空港から陸路で深センに渡ったのだが、香港のコンビニやバスではWechat payはほとんど使えなかった。※先日、アリペイの香港版が登場したそう。現在2千店舗で利用可能なものを、年内に2万店舗に拡大するとのこと。スピード感がすごい。

対照的に、深センでは4日間の滞在で一度も現金を使うことはなかった。

ホテルの決済はもちろん、小さな屋台でさえもモバイル決済を導入している。社会の隅々にまでモバイル決済が浸透しているのだ。

店側は二次元コード(QRコード)をかざしておくだけで、カード読み取り機やスキャナーを導入するコストがかからないのが普及を後押しした要因だろう。

スマホ一台あれば、初期費用なしで導入できるのは小規模の事業を始めたい人にとって大きなメリットだ。二次元コードは元々、デンソーが開発したものだが、ロイヤリティーフリーで商用利用できるようになっている。

これだけモバイル決済が普及してもクレジットカードが使えない店が多数あるのが、深センがリープフロッグ型発展をしていることをよく表している。

レジやクレジットカードがなどの社会インフラが整備され得る前にみんながスマホを持つようになったため、スマホファーストで社会がデザインされているのだ。

他にも深センがスマホファーストな社会であることを表すいい例がある。深センの(Mobike)シェア自転車である。

Mobikeの自転車は、スマホで2次元コードを読み取ることで解錠されて利用できるようになる。

利用料はWechat payのアカウントから30分0.5元で自動的に引き落とされる。利用後は好きな場所で乗り捨てられる。(本来は停車位置が決まっているがほとんど守られていない。)
これぞ、スマホ社会が生んだイノベーションだとぼくは考えている。自転車すら所有ではなくクラウド化してしまったのだ。

オープンイノベーションについて

これを可能にしたのが、「モバイル決済」と「社会の寛容さ」なのだと思う。「社会の寛容さ」は、オープンイノベーションの考え方にも通じる部分がある。

オープンイノベーションとは、端的にいうと「企業内部と外部のアイデアを有機的に結合させ、価値を創造すること」である。

オープンイノベーションが浸透している社会では、いいアイデアはすぐに共有されて新しい価値の源泉となる。

ヒト、モノ、カネ、情報の流動性が極端に上がってしまった現代。技術やアイデアをグローバルで囲い込むコストは莫大になってしまい、それらを独占するのが難しい。

そうなると事業を成功させるためには「スピード」が求められるようになる。Ankerの創業者が製品開発を加速させたいと発言していたのもまさにそれだ。

過剰な規制の弊害

このように、寛容な社会では新しいモノやサービスが生まれやすくなる。日本はどうだろう。何か問題があるとすぐに規制強化に進んではいないだろうか。

シェア自転車の乗り捨てなど絶対に容認されない。真似やパクリに関しても過剰反応している人が多いように感じる。

それを非難しているわけではない。日本は治安が良くて生活をする人々の協調性が高く、安価で高クオリティのサービスを受けられるのは素晴らしいことだと思う。

ただ、その協調性や安価で質の高いサービスを確保しているのが「社会を構成する人々の一定の我慢」ではないのか?とも感じるのだ。

やりたいこと、言いたいことを我慢して耐え忍ぶのが美徳だとされる雰囲気は、必ずしもいいものだとは思えない。

これまで、日本人は我慢コストを支払うことで暮らしやすさを手にしてきた。行列にはきちんと並び、横入りする人は許さない。嫌なことがあってもその場の空気を壊さないために口をつぐむ。

このような協調性は、海外から日本の美徳として紹介されることも多いが、ぼくはそれを手放しで喜べない。

深センのような環境を目の当たりにすると、みんなの我慢の弊害として社会の発展が阻害されているのではないか?とも考えられるのである。

https://note.mu/tkmrt/n/na9f0125f7b75

さらに今後、これまでぼくらが我慢によって得てきた暮らしやすさは、テクノロジーが安価に担っていくのではないかと考えている。

例えば、深センでは何度か乱暴なタクシーが突っ込んでくることがあった。それは運転手が我慢をしていないからそうなるわけで、そんな環境は危なくて住みにくい。

だが、自動運転が一般化した社会ならどうだろう。そもそも運転をする必要がなくなる。搭乗者は誰も不要な我慢をしなくてよくなるはずだ。

これは極端な例だが、こういった現象は今後ありとあらゆるところで起こってくるだろう。そんな時代に、人々が我慢しあって住みやすさを確保している社会は最適ではないように思うのだ。

個人的に、「スマホで支払い」は社会の流動性を上げるために有効なひとつの手段だと仮定している。

モバイル決済が浸透すると、チップ(tipping)ような少額の投げ銭システムが機能するようになる。

そうやってお金の流動性が上がることで、おもしろい人のもとにお金が集まりやすくなり、新しいことにチャレンジする人が増える。

その結果、革新的なものやサービスが生まれて経済を活性化させる。だから現状、日本でスマホ決済が全く普及していないのはかなり大きな問題だと考えている。

だけど、まだ多くの人はピンときていない。先日、中国のモバイル決済の話を友人にしたところ「すごい無駄遣いしてしまいそうだから使いたくない」という返事が返ってきた。この差が5年後、他のアジア諸国との大きな差につながっていくと感じた。

日本にはどのようにして普及していくのだろうか

では、日本でモバイル決済を浸透させるにはどうしたらいいのか。

途上国では現金決済の利便性が低いぶん、スマホで支払いのインセンティブが相対的に大きくなった。

反対に、日本はすでに現金決済に特化した高度なインフラが整備されてしまっているので、現金を使うことで不便さを感じることがない。

そのため、わざわざ登録して「スマホで支払い」の習慣を根付かせるのはとても難しい。
いかにしてモバイル決済を利用するインセンティブを上げるか。「キャッシュバックを増やす」、「サービスの利便性を向上させる」などが思い浮かぶが、どれも習慣のエネルギーに勝てるようには思えない。

そんな中でふと目にしたニュースがある。「子どもだってカード時代? キッズ向けデビットカードは親がアプリで管理できる」これはいいアプローチだと思った。子供がどこでどれだけのお金を使ったのかを親が管理できるといった親向けのサービスによって、スマホネイティブの子供たちのお小遣いをモバイル化する。

http://www.gizmodo.jp/2017/05/current-card-for-kids.html?utm_source=rss20&utm_medium=rss

とはいえ、そもそもスマホ決済できる店が限られているのはどうしたものか。これを解決するようなサービスが出てくれば社会に大きなインパクトを与えられると思う。

現地で働く人へのインタビュー

今回、深センでソフトウエアエンジニアとして働くLeeさん(25)にメッセンジャーアプリを通してインタビューを行った。

深センではモバイル決済が進んでいて驚きました。Leeさんは普段現金を使う機会はどれぐらいありますか?

Lee:全くと言っていいほどない。公共料金の支払いから買い物まで全部スマホで支払っているよ。

深センでここまでモバイル決済が普及した理由はなんだと思いますか?

Lee:深センは若い人が多いからね。若い人は新しいサービスなんかを積極的に使う。周りのみんなが使っていたら、自分も使わないと不便でしょ。そうやって若者から広まっていった。

日本では現金決済が主流です。

Lee:日本は年配の人が多いでしょう。それは仕方ないのでは?若者は使ってないの?

ぼくの感覚だと、若者もあまり使っていませんね。

Lee:へー、そうなんだ。

では、中国の山寨文化についてお聞きします。中国の人たちは真似やパクリについて悪いと思っていないんですか?

Lee:生活のためなら仕方ないと思う。中国は大きい。小規模の不正は取り締まりきれない。

日本ではパクリに悪いイメージを持っている人が多いです。

Lee:買う人が自分で選べばいい。偽物でも値段と質が良ければ買う人はいる。少し前、ネットショッピングが普及し始めたときは質の悪い偽物が横行して問題になったけどね。

それは、手に持って確認することができないからでしょうか?

Lee:そうそう。本物として偽物を売っていたから、315組織というのがあって、そこがタオバオを取り締まっていたよ。※タオバオは中国のECサイト

中国は、社会の寛容さと引き換えに、政府の不寛容さがあると思いませんか?

Lee:昔は政治家が不正を行うことがよくあったけど、最近はましになってきているよ。中国は政府ができてまだ60年ぐらい。日本やアメリカとは成熟度が違うんだ。

最近ましになったこととは、例えばどういったことですか?

Lee:昔は冤罪がよくあった。それが理由で自殺したりしてしまう人たちもいた。今は個人が国相手に戦えるようになってきたと感じる。

もし仮に、中国以外の国で商売するとしたらどこの国でしたいですか?

Lee:売れる国だったらどこでもいいよ。欲しい人がいるならそこで商売する。それが普通でしょう?

華強北で出店するにはどれぐらいのコストがかかりますか?店舗の入れ替わりの激しさは?

Lee:それは店の業態にもよるし、ぼくにはよくわからないね。ただ、深センでは事業を起こす若い人は多いよ。

おわりに

今回の滞在を通じて、ぼくが感じたことは大きく分けてふたつ。

ひとつめは、社会の寛容さは新しい価値を生むということ。

住み心地は多少悪くなるかもしれないが、大局で見るとおもしろい人や発明が社会を大きく前に進める可能性が高まる。

ふたつめは、「スマホで支払い」の習慣はこれから社会に大きなインパクトを与えるだろうということ。

お金の流動性が上がることで、クラウドファンディングも活発化するだろう。
そうやってこれから、情熱をもって「なにか」に熱中する人たちに、「応援」が集まりやすいような社会になっていくと思う。

ぼくは、そういう社会で生きていくんだという自覚を持って、できるだけたくさんのことに挑戦していく。

この記事を読んでいただけた人には、これからも、ぼくの挑戦を温かい目で見守ってくれれば嬉しい。

※この記事が、なにか新しい出会いにつながればいいなと思っています。仕事の依頼、相談などあればぜひ連絡してください。

2017.5.28

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